お寺の住職の仕事とは?神社との違いを解説します
お寺にいるお坊さんのことを「住職」と呼びますが、神社はどうでしょうか。
そもそもお寺と神社の違いがよくわからない!と思っている人へ、その違いについて解説します。
実は全く違う意味や起源を持つお寺と神社、その仕事内容についてもまとめていきます。
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ページの目次
違いがわからない!寺は「住職」か「僧侶」、神社は「宮司」か「神主」
さまざまな職業がある中、特殊なものの代表的な存在になっているのが「神職」です。
お寺や神社を代々受け継いで守っている人、修行や神職になるための勉強をしたり資格を取得をして神職に就くと言われています。
信教深い人やお寺や神社を好んでよく行かれる人なら、当たり前のように知っているでしょうけど、そうでない人がよくわからないのはこれ。
お寺と神社の違いです。
お寺にいるのはお坊さんだと言うことは知っているけど、その職業の名前は果たして「住職」で正しいのでしょうか。
僧侶と呼ばれる人も中にはいますが、住職とはどう違うのかがハッキリと説明できないですよね。
神社の場合はよく「神主さん」と言ったりしますが、実際に行ってみると「宮司(ぐうじ)です」と自己紹介をする人もいます。
それぞれ仕事内容や由来はどのように違い、神職の名前について今回はまとめていきます。
寺と神社の違いと住職と神主の仕事
「寺、寺院」
僧侶が住み教義を学ぶ場所としています。
ブッダを開祖とし、538年に伝来した仏教の教えに基づいた寺院が日本で初めて建てられました。
仏陀と仏様を崇拝対象として徐々に広まったと言われています。
仏様とは日如来、薬師如来、釈迦如来、地蔵菩薩、不動明王などのことで、釈迦が唱えた「経典」を経典としています。
- 住職(じゅうしょく)
その寺に住んでいるお坊さんを指します。 - 和尚(おしょう)
仏教の教えを説くお坊さんのことです。 - 僧侶(そうりょ)
出家をして仏門に入った人のことで、女性なら尼さんと呼ばれます。
「神社」
神様が住む場所であり、神道である八百万(やおよろず)の神々、山・森・石・神木など特定の人(皇族・菅原道長など)を崇拝対象としています。
- 神主(かんぬし)、巫女(みこ)
神社に仕えて歳事や社務、祈祷などを行う役職です。
その仕事を手伝うのが巫女です。神楽や舞を奉仕します。 - 宮司(ぐうじ)
神社の代表者という位置の役職です。
寺と神社で働くには?住職の年収
お寺の住職や神主という神職へと進む人が、どのような生活を送っているのかは不明な点が多いです。
1番気になるのがどうやって収入を得て、年収はいくらほどなのかです。
その寺や神社によって大きく異なることを前もって踏まえ、神職として衣食住を送っている人の意見をもとにまとめてみました。
・住職の年収
年収:200~700万円
仕事内容:葬式、法事、掃除や檀家(だんか)とのやり取りなど。
都心部か地方かでも大きな収入幅があり、月給にすると20万円程度かそれ以下の場合もあるとか。
大きな寺院などは来客も多いだけではなく、檀家の人数も異なります。
その分年収が高くなっているようです。
・神主の年収
年収:10~720万円
仕事内容:参拝者の対応、祈祷、掃除など。
神主や宮司の月収は60万円が上限となっているので年収にすると720万円が1番高い数字です。
副業として神主を行う人も多く、住職とはまた少し違った職業と捉えることも多いです。
住職や神主ともに税金が免除されます。
寺の仏様と神社で行う神式
寺と神社の違いをひと言で説明するのは難しいですが、見た目は大きく異なります。
やはり神社には鳥居があるというのが特徴であり、寺にはお墓があることが多いです。
仏教を祀るのが寺
お坊さんである住職や僧侶がいるお寺というのは仏教です。
お釈迦様や如来像、菩薩像や不動明王が仏様として祀られています。
呼び方も、寺院や院、坊や大師などと色々ありますが全て同じ意味です。
御開帳する日が決まっていることもありますが。寺院であれは御本尊を直接拝み見てお祈りを捧げることができます。
神が住む場所が神社
神社の起源は磐座(いはくら、いわくら)とされており、かつては常設された建物はありませんでした。
神様を祀る場所として日本に広まっていき、「神宮」がつく明治神宮と伊勢神宮は格式の高い神社となっています。
天皇一族が他界した際には神式で儀式を行い、位牌ではなく霊璽を祀ることになっています。
住職が激減!寺院消滅の危機
日本が誇る美しい風景としてたびたび寺や神社が紹介されたり、世界中から観光客が訪れています。
近年ではこうした海外からの客足が大変伸びているというニュースを聞きますが、その一方では全国にある寺院の3割が消滅の危機にあるという非常に残念な状況になっているようです。
約2万の寺院が無住寺院
今現在全国には約7万7千に及ぶ寺院がありますが、そのうち約2万の寺院がが住職不在の無住寺院となってしまっているようです。
そのうち、宗教活動自体を停止してしまった寺院は約2千箇所に達しているとか。
このような事態になってしまう背景には、寺を専業として食べていくことが困難な状況に陥ってしまうからだと言います。
住職として生計を立てるには、最低200軒の檀家がないと難しいと言われており、後継者不足も原因とされています。
また、都心部と地方での格差やお墓への考え方の変化によってもお寺としての存続が危ぶまれてしまっています。
今後寺院としてどのように位置づけがされるのか、僧侶としての役割についても問い立たされていくのではないでしょうか。